骨粗鬆症について

骨粗鬆症とは

骨は古い骨の吸収と新しい骨の形成を繰り返し、絶えず新しく生まれ変わっています。しかし、高齢者、閉経後などではサイクルがくるい、骨の吸収の量が形成よりも多くなり、骨の中がスカスカ(ダイコンに鬆が入ったような状態)になってしまいます。これが骨粗鬆症です。このような骨はもろく、ちょっとしたことで骨折しやすくなります。骨粗鬆症が心配される年代現在、骨粗鬆症は1000万人と推定されていますが、男性は60代からなり始め、80代で急増します。また、女性は40代からなり始め、閉経を迎える50代から60代で急増します。

骨粗鬆症が心配される年代

現在、骨粗鬆症は1000万人と推定されていますが、男性は60代からなり始め、80代で急増します。また、女性は40代からなり始め、閉経を迎える50代から60代で急増します。

骨粗鬆症はどんな病気?

・背中が曲がってきた  ・身長が縮んだ  ・腰や背中の鈍い痛み こんな症状は骨の量が減って、背骨に骨折を起こしているためかもしれません。(骨粗鬆症の可能性があります) 骨密度の検査を受ける必要があります。 骨粗鬆症で骨折しやすい部位は、背骨、足の付け根、手首です。足の付け根の骨折は寝たきりにつながり、また、著しく骨密度が減少している場合、元に戻すのは困難です。 骨粗鬆症は初期は無症状ですが、早期のうちに骨密度を測定し、骨量の減少傾向を食い止めることが大事です。

骨粗鬆症の検査方法


骨粗鬆症検査骨粗鬆症の検査は様々ありますが、当院では骨量の測定には両手をX線の検査台に乗せて撮影する方法を実施しています。両手の骨の透過度と一緒に写すアルミニウム基準系の透過度を比較します。服を脱ぐ必要もなく、検査時間は1分ほどです。 また、骨の破壊の進みを見るためには骨に含まれている物質(カルシウムやリン)が溶け出しているかどうかを尿検査で調べます。 骨折の可能性が考えられる場合には、圧迫骨折を起こしやすい背骨や痛みのある部分のレントゲンを撮り、骨の状態を確認します。

骨粗鬆症の治療は?

薬物療法が中心です。カルシウムとビタミンDが基本になりますが、 「新しい骨の形成」が低下している場合(高齢者に多いです)、骨形成の促進として、ビタミンDやK製剤が処方されます。 「古い骨の吸収」が過剰になっている場合(閉経後に多いです)吸収に関わる破骨細胞の働きを抑える女性ホルモンの内服やカルシトニンの筋肉注射、ビスホスフォネートの内服が選択されます。また、痛みを軽減させるために対症療法として鎮痛薬やシップが用いられます

生活で心がけること

骨粗鬆症の予防、治療には毎日の生活での心がけが何より大事です。・食事でのカルシウムやたんぱく質、ビタミンDの摂取(乳製品や小魚、小松菜など)・日光浴(カルシウムの吸収を助けるビタミンDの合成に関与します)・適度な運動(骨の形成の刺激になります。転倒には注意してください)などを心がけてください。また、過剰なカフェインやアルコール、喫煙は骨量の減少につながりますのでご注意ください。